新着順:55/11396 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

竹中平蔵氏の論法を知る

 投稿者:風太  投稿日:2020年10月31日(土)04時26分50秒
  通報
  テレ朝の「朝まで生テレビ」に出演していた竹中教授の論法が実に面白いのでご紹介しておきます。


教授は新型コロナ対策でなぜか検査数が極端に抑えられているPCR検査について、自分はもっと数を増やさないとダメだと主張しました。

おや、先生もそう思うのかと、これは珍しく私と同じ考え方なのだなとその時点では受け止めました。

ところがそのあとどんどん話をあらぬ方向に展開させていくのです。


まずPCR検査が少なければ、これから先アジアの国々から問題視されると指摘してきました。

これはその通りでますます今回は先生は私と同じ考え方ではないかと思いました。

ところがそこから話が別の方向に展開していきます。


竹中教授はその原因を日本の医師数が少ないことに求めてきたのです。

医師の数が少ないから検査数が確保できないという論法です。

しかし本当にそうなのでしょうか?


医師の関与が特に求められる検査は同じPCR検査でも医療目的の検査、つまり行政検査になります。

しかし検査数が不足しているのはそれだけではありません。

諸外国で行われている検査は医療目的の検査と、社会的検査のふたつの検査になるのです。

医療目的の検査は治療の為の検査であり、こちらは当然ながら医師がその検査をもとに病状の判断をするのですから医師が関与せずには成り立ちません。

しかし社会的検査については、治療目的ではなく、感染者を見つけ出したり感染状況を知るための検査ですから、基本的には医師の関与は求められない検査になります。

そしていまの日本では社会的検査は行政は行っていません。

民間や自治体で一部実施されているのみです。


竹中教授はここですでにある意図をもって議論の展開を変えようとしていたわけです。

そして先生はそこから医師数が少ないから検査数が確保できない。

医師数が少ないのは医師会が医学部の新設に反対しているから医師数が少ないのだともっていきます。

その具体例でなぜか獣医学部の新設に話を展開し、獣医師会が既得権益の為に獣医学部の新設に抵抗し続けていたから、不足する獣医師の数を増やせなかったと主張します。

こうして加計学園獣医学部の話にまで話を広げ、加計学園問題をも正当化していくわけです。


ここで触れておきたいのは日本の獣医師の全体数は足りています。

ただ不足しているのは産業獣医師の数であり、その原因は畜産業の衰退と、特に行政に従事する獣医師の待遇が劣悪な事にあるのです。

しかし竹中教授はそれを見事にスルーして強引に持論を展開するのです。

こうしていつの間にか日本のPCR検査数が少ない原因が、医師会の既得権益を守ろうとする姿勢の問題にすり替えられ、行政改革の話に強引にもっていこうというわけです。


しかし実際に検査数が少ない原因は、医療検査についてはその行政改革で全国の保健所の数が半減させられたことが一番の原因です。

医療検査を受ける時に厚労省は窓口を保健所にほぼ一本化したために、検査依頼の数に保健所が対応できなくなり、多くの感染者が検査を受けられずに重症化させてしまったのです。

竹中教授は見事なまでに原因をすり替えて、本当は新自由主義政策=行政改革がこの問題の根本原因の一つであるのに、医師会の既得権益死守とやらにすり替えたことになります。

そして社会的検査を行わないという点も、そこで見事なまでに消し去ってしまったわけです。


久しぶりに先生のお話を聞いていて、こんな論法でも日本人のディベート力の無さでは完全に釣られてしまうのだろうなと苦笑いするばかりでした。

本当の社会的検査を行わない理由は、おそらく検査にかかるコストと、社会的検査で得られたデーターを活かすためのチームを作るためには、霞が関の縦割り行政では対応するのが面倒なので、やらないという事。

あとは社会的検査をして無症状の感染者をカウントすると、感染者数が増えてしまい、経済運営に影響が出るという事にあると思います。


例えば海外からの都心部不動産への投資が影響を受けること。

世界的な金融緩和で投資先に困った資金が、比較的コロナ感染が抑え込まれていて、なおかつ市場が大きな都心部の不動産に向かっているのですね。

さらには地方で不動産向け融資が第二地銀辺りで盛んに行われていて、地銀の融資残高がバブル並みに膨らみ始めている現実があり。

現政権には、このミニバブルで来年の五輪まで経済を誤魔化し続けようという思惑があり、それを感染者増で水を差されたくはないから検査をしないという思惑がそこにあるのだろうと思います。


現政権のブレーンの竹中教授は、こうして問題の本質から国民の目を逸らし、返す刀で自分たちの行ってきた新自由主義的手法を正当化しようとうわけです。

でもまあ笑えるくらい面白かったので、ここに紹介されていただきました。
 

新着順:55/11396 《前のページ | 次のページ》
/11396